第165回 芥川龍之介賞・直木三十五賞 受賞作品決定!
第165回 芥川龍之介賞
石沢麻依【貝に続く場所にて】(講談社)
■内容紹介■
コロナ禍が影を落とす異国の街に、 9年前の光景が重なり合う。
静謐な祈りをこめて描く鎮魂の物語。
ドイツの学術都市に暮らす私の元に、
震災で行方不明になったはずの友人が現れる。
人を隔てる距離と時間を言葉で埋めてゆく、 現実と記憶の肖像画。
■書籍情報■
出版社: 講談社
ISBN:9784065241882
価格:1,540円 (本体 1,400円+税)
発売日:2021年7月9日
李琴峰【彼岸花が咲く島】(文藝春秋)
■内容紹介■
その島では〈ニホン語〉と 〈女語〉が話されていた。
記憶を失くした少女が流れ着いたのは、
ノロが統治し、 男女が違う言葉を学ぶ島だった――。
不思議な世界、読む愉楽に満ちた中編小説。
■書籍情報■
出版社: 文藝春秋
ISBN:9784163913902
価格:1,925円 (本体 1,750円+税)
発売日:2021年6月25日
第165回 直木三十五賞
佐藤究【テスカトリポカ】(KADOKAWA)
■内容紹介■
メキシコのカルテルに君臨した 麻薬密売人のバルミロ・カサソラは、
対立組織との抗争の果てにメキシコから逃走し、
潜伏先のジャカルタで日本人の臓器ブローカーと出会った。
二人は新たな臓器ビジネスを実現させるため日本へと向かう。
川崎に生まれ育った天涯孤独の少年・土方コシモは バルミロと出会い、
その才能を見出され、 知らぬ間に彼らの犯罪に巻きこまれていく――。
海を越えて交錯する運命の背後に、 滅亡した王国〈アステカ〉の恐るべき神の影がちらつく。
人間は暴力から逃れられるのか。 心臓密売人の恐怖がやってくる。
誰も見たことのない、圧倒的な悪夢と祝祭が、幕を開ける。
■書籍情報■
出版社: KADOKAWA
ISBN:9784041096987
価格:2,310円(本体2,100円+税)
発売日:2021年2月19日
澤田瞳子【星落ちて、なお】(文藝春秋)
■内容紹介■
鬼才・河鍋暁斎を父に持った 娘・暁翠の数奇な人生とは――。
父の影に翻弄され、激動の時代を生き抜いた女絵師の一代記。
不世出の絵師、河鍋暁斎が死んだ。残された娘のとよ(暁翠)に対し、
腹違いの兄・周三郎は事あるごとに難癖をつけてくる。
早くから養子に出されたことを逆恨みしているのかもしれない。
暁斎の死によって、 これまで河鍋家の中で辛うじて保たれていた均衡が崩れた。
兄はもとより、 弟の記六は根無し草のような生活にどっぷりつかり頼りなく、
妹のきくは病弱で長くは生きられそうもない。
河鍋一門の行末はとよの双肩にかかっっているのだった――。
■書籍情報■
出版社: 文藝春秋
ISBN:9784163913650
価格:1,925円(本体1,750円+税)
発売日:2021年5月12日